業界歴 10年の私が考える!薬剤師の年収を上げる3つの方法
こんにちは。アシオです。
2023年 12月より休職中のHSP気質の薬剤師です。(2024年1月現在)
薬剤師は安定した職業ですが、なかなか昇給しにくいです。
理由として、『少子高齢化による社会保障の減少』と『年々増加する薬剤師の数』にあります。
長い間、企業に属していれば年収が上がっていく時代は終わりを迎え、個人単位で収入を増やしていく必要があります。
今回は『薬剤師歴10年』、『転職経験も2回』ある私が考える薬剤師の年収を上げる3つの方法をお伝えしたいと思います。
・なかなか昇給しない現状に焦りを感じている人
・薬剤師の将来に漠然とした不安を抱えている人
薬剤師の年収が上がりにくい理由
薬剤師の給料のほとんどが公費で賄われています。
(自己負担額 70歳未満 3割、70〜74歳 2割、75歳以上 1割)
つまり、『国民の税金』です。
日本は世界で類を見ない少子高齢化社会のため、医療を必要とする高齢者が増え、税金を納める若い世代が減少する状況が続いています。
政府も来たる2025年問題 (団塊の世代 : 第一次ベビーブームで生まれた世代が後期高齢者75歳になる問題)に向けて、医療費の削減に心血を注いでいます。
2025年には約800万人いる団塊の世代が後期高齢者(75歳)となり、国民の4人に1人が後期高齢者という超高齢化社会を迎えます。
また、薬剤師数も年々増加しており、少なくなる医療費を医療従事者で分け合わなければなりません。
医療を必要とする割合が多い高齢者が増えているのに関わらず、給料が上がらないのはこのためです。
インフレ環境に弱い職業
薬剤師は『インフレ』との相性が悪いです。
なぜなら、インフレ(物価の上昇)が起きても『薬の値段』や『薬局で行われるサービス』に対する価格を上げることができないためです。
給料は毎年2,000〜3,000円しか上がらないのに、『海外から輸入している生活必需品(ガソリン、灯油、小麦など)』や『水道光熱費(水道、ガス、電気)』の値段は上がり続けているので、何も努力をしなければだんだんとジリ貧になることでしょう。
薬剤師になれたら、将来安泰という時代は終わりを迎えています。
そのため、『現状の給料に満足している方』も、『そうでない方』も危機感を持って年収を上げる努力をしていかなければなりません!
薬剤師が年収を上げるための3つの方法
① 管理職へ昇進する
もっともメジャーな昇給方法ですね。
むしろ正規の方法で大幅に給料を上げる唯一の手段と言えます。
私も調剤薬局の管理薬剤師の経験がありますが、月に5,000円の管理者手当が出ていました。
更に上の役職に就ければ、年収はどんどん上がっていくでしょう。
ただし、管理職の席は限られており、全員が役職に就くことはできません。
また、やる気だけでなく『運』も必要となります。
・日頃から上司と良好の関係を築き、管理者になりたいアピールをする
・上司から管理職の提案を受けるまで待つ など
自分の意思だけではなれないため、即効性のある年収アップ方法とは言えません。
② 転職 or 派遣薬剤師で高時給の案件を探す
即効性のある年収アップ方法として『転職』があります。
⑴ 病院→調剤薬局への転職
例えば、病院薬剤師は給料が低めの設定が多いため、調剤薬局への転職で約100〜200万円上がる方もいます。
⑵ 地域差を狙った転職
また、薬剤師の不足する地域ではより高待遇の年俸を提示される場合があります。
⑶ その時々で必要なスキルを磨いて行う転職
求められる薬剤師像はその時々によって変わります。
・在宅医療の知識に精通している人材が欲しいのか?
・かかりつけ薬剤師をたくさん抱えることができる薬剤師が欲しいのか?
それらを見極めて、必要なスキルを磨き転職を繰り返すことで、年収を上げ続ける方もいるようです。
⑷ 派遣薬剤師の案件
高時給の派遣薬剤師案件を探すのも良いかもしれません。
実際、私が働いている薬局 (1日平均処方箋受付回数400枚 )だと、正社員で働いた場合の時給換算は『2,000円くらい』になりますが、派遣薬剤師の募集は『4500円』となっています。
ただし、派遣薬剤師の場合は、繁忙期が過ぎると契約が切れることもあるので注意しましょう!
③ 副業で個人で稼ぐ力を身につける
隙間時間で副業をするのも効果的です。
終身雇用制度が崩壊し、大企業でも定年まで働ける確証がなくなりました。
この流れは薬剤師業界にも派生してくるでしょう。
副業を認める企業も増えているため、自分の身は自分で守らなければならない時代となっています。
自分に合った副業をすることで、本業では得られないライティングや動画編集などの知識を学ぶことができます。
ただし、即効性がないためすぐにお金を稼ぐことは難しいです。
また、基本的に空いている休日に作業することが多くなるため、必然的に趣味などの自分時間が減ってしまいます。
それでも、得られるスキルが本業に結びつくこともあるので、将来の漠然とした不安に怯えるよりはマシだと思える方にはオススメです。
まとめ
個人的には、
② 転職 or 高単価派遣薬剤師案件 をしつつ、
③ 副業で何かしらのサブスキルを習得する
ことで、これからの薬剤師業界の変化に柔軟に対応できると考えます。
いずれにしても、個人の努力が必要不可欠です。
・昇進 の場合 → スタッフとの密な関係作り、上司(幹部)に気に入られる努力をする
・転職 の場合 → 薬剤師業界に求められるスキルを分析し、履歴書、職務経歴書の作成、年収交渉をする
・副業 の場合 → 結果が出るまで、休日や隙間時間を利用して根気よく続ける。
『昇給に興味がない』、『今の給料に満足している』という方も他人事ではありません!
何も考えず薬剤師として働いていれば将来安泰と思っていると、思わぬしっぺ返しをくらう可能性があるため、危機感を持って行動していきましょう。