手取り20万の薬剤師が1,000万の奨学金を返済していた実体験
こんにちは。アシオです。
2023年 12月より休職中のHSP気質の薬剤師です。(2024年2月現在)
私は『私立薬科大の学費』を全て奨学金で賄ったため、現在も『毎月5万円』の返済をコツコツ行っています。
10年間払ったので、残り半分です…(泣)
今回は『10年間奨学金の返済』をしている私が苦労した点や失敗談、返済のために必要なマインドについて書きたいと思います。
・奨学金を借りながら『薬学部に通う学生』
・奨学金を借りて『薬学部に通おうとしている高校生』
・これから奨学金を返済していく『薬剤師』
アシオが借りている奨学金
私が借りている奨学金は返済義務のある『貸与型』です。
詳しい金額は以下になります。
日本学生支援機構 第一種奨学金(無利子) : 3,888,000円 / 6年間
日本学生支援機構 第二種奨学金(有利子) : 7,200,000円 / 6年間
月の合計返済額 : 約 5万円 / 月 …
返済期間 : 2034年 9月27日まで… (20年間)
結論
奨学金の返済義務がある場合、『一定の給与水準』がないと生活は苦しいです。
もちろん毎月の返済額によりますが…
奨学金を借りている薬学生は、『就活』や『物件選び』を間違えると後々大変になります…
以下、私の『10年間の奨学金の返済』について詳しく書きたいと思います。
病院 時代 (1〜2年目)
私が新卒で勤めていた病院の月々の手取りは『18〜19万』でした。
奨学金の返済は、『貸与が終了した月』の翌月から数えて『7ヶ月目』から始まります。
私の場合、その年の10月から返済が始まりました…
以下、手取りに対する内訳になります。
・手取り 18〜19万 (当直の回数で前後)
→ 2年目より『住民税の支払い』が発生したので17万に下がりました…
・家族構成 : 独身
・生活費 (内訳)
奨学金 : 5万
家賃 : 1万 (会社の寮)
食費 : 3〜4万(ほぼ外食)
日用品 : 1万
光熱費 : 1.5万
交友費 : 2万
車のローン : 1.8万
合計 : 15.3〜16.3万
車が必須な地域だったので、社会人1年目に新車で『軽自動車』を買いました。
初めてのマイカーで『新車』を買ったのは我ながら愚かだったと思います…
毎月の車のローンの支払いで、給料の手残りは少なかったです…
半年に一度出るボーナスで不足分を補填する日々でした…
中小調剤薬局 時代 (3〜6年間)
薬局に転職してから、年収ベースで約100万ほど増えたので生活が少し楽になりました。
また、家賃補助もある会社だったので手残りも多かったです。
以下、手取りに対する内訳になります。
・手取り 23〜25万 (残業の時間で前後)
・家族構成 : 独身
・生活費 (内訳)
奨学金 : 5万
家賃 : 2万 (家賃補助あり)
食費 : 3〜4万(ほぼ外食)
日用品 : 1万
光熱費 : 1.5万
交友費 : 2万
車のローン : 3万
合計 : 17.5〜18.5万
ここで調子に乗って、『新車の乗用車(SUV)』を買ったのは我ながらアホだったと感じます…
大手調剤薬局 (7年〜10年)
『大手の調剤薬局』へ転職して年収が約50万ほど上がり、都心部での勤務となったため、不要な車を売却しました。
結婚をして共働きになったこともあり生活がかなり楽になりました!
以下、手取りに対する内訳になります。
・手取り 25〜27万 (残業の時間で前後)
・家族構成 : 妻と2人暮らし (妻 手取り → 約19万)
・生活費(2人のトータル)
奨学金 : 5万
家賃 : 7万
食費 : 5〜6万(自炊)
日用品 : 1万
光熱費 : 2.5万
お小遣い : 2万
合計 : 22.5万〜23.5万
奨学金の返済は予想以上に大変…
ここまで10年間、『毎月5万円の奨学金返済』をしてきましたが正直大変です…
『車を所有していた社会人6年間』は、なかなかお金が貯まりませんでした。
正直、奨学金を借りた時点でいくつか諦めなければならないことが出てくると思っています。
・ハイブランドの服、バッグ…
・憧れの新車、高級車…
・夢のマイホーム…
・子供を私立の学校へ…
全てを満たすには『奨学金を借りた一般薬剤師』では難しいかもしれません。
今の薬剤師業界では、奨学金を借りてなくても難しいかも…
奨学金を借りている人の就活戦略
以下、10年間の奨学金返済経験を通して、『私が考える就活戦略』をお伝えします。
① 実家から通える範囲で就職 (病院、薬局問わず)
職種は問わず、実家から通えるならそれに越したことはありません。
奨学金の返済をしながら『高い家賃を払う』のは現実的ではありません。
1人暮らしを華やかにしたいと『身の丈に合わない賃貸』を借りると、後々自分の首を絞めかねません。
② 『調剤薬局』 もしくは 『ドラッグストア』へ就職
どうしても1人暮らししたい場合は、『薬局』もしくは『ドラッグストア』への就職をオススメします。
やはり、調剤薬局やドラックストアは『給与水準が高め』です。
私含め、奨学金の返済(返済額にもよりますが…)をしながら『病院』で働いていた友人は
『収入が少なくて正直生活が苦しい…』
と口々に言っていました…
まとめ
奨学金の返済義務を持った状態で社会に出るのは大きなハンデを背負います。
また、社会に出て『まとまったお金』が入ると、気が大きくなりついつい使い過ぎてしまいがちです。
2年目からは税金の支払いも増えてくるので気をつけましょう!
薬剤師のスキル向上のために、病院での研修も義務化しようという意見も出ています。
厚生労働省の「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会」で卒後臨床研修について議論され、2023年度も研修のモデル事業が進められている。将来的に卒後臨床研修を一定期間以上受けることを管理薬剤師の要件の1つに入れるべきなどの意見も出ていたようだ。
もし、研修制度が義務化すると『奨学金を返済する方』には更に辛い状況になります…
個人的には私立薬学部の学費が高いため、『奨学金を借りてまで通う必要はない』と思っていますが、すでに入学している人は後戻りできません。
是非、“私を反面教師”にして計画的な就活、生活プランの設計をしてください!