緊急避妊薬の試験販売!薬局での購入と注意点について解説
こんにちは。アシオです。
2023年 12月より休職中のHSP気質の薬剤師です。(2024年3月現在)
2023年11月28日より一部の薬局にて『医師の処方箋がなくても緊急避妊薬を適正に販売できるか』の調査研究が始まりました。
今回は緊急避妊薬の『薬局での購入』と『注意点』について書きたいと思います。
・薬局での緊急避妊薬の適正販売調査について知りたい人
・緊急避妊薬を薬局で購入する際の注意点を知りたい人
緊急避妊薬とは?
緊急避妊薬とは、妊娠の心配がある『性交から72時間以内』に服用することで、避妊効果を得る薬です。
主に『排卵を遅らせる』ことにより妊娠する可能性を低くします。
効果(妊娠阻止率)は『約80%』です。
緊急避妊薬の現状
2024年4月現在、日本では『医師の処方箋が必要な医療用医薬品』となっています。
国(厚生労働省)は、アクセス向上の観点から『医師の処方箋なしで薬局等において購入できる』よう、医療用医薬品から要指導・一般用医薬品への転用(スイッチOTC化)の検討をしていました。
緊急避妊薬に関する海外実態調査 結果概要
緊急避妊薬の試験販売
2023年11月28日より、国(厚生労働省)の許可を受けた薬局で『緊急避妊薬が試験販売』できるようになりました。
国(厚生労働省)では、将来的に、予期せぬ妊娠の可能性が生じた女性が『処方箋なしに緊急避妊薬を適切に利用できる仕組み』を検討するため、薬局での販売方法などについて情報を集めるための調査研究を行うことになりました。
調査研究の一環として『一部の薬局での販売』を行っています。
(研究名称:緊急避妊薬販売に係る環境整備のためのモデル的調査研究)
購入可能な人
緊急避妊薬を購入できるのは以下の通りです。
・本人(緊急避妊薬を購入して服用を希望し、研究参加同意をいただける16歳以上の女性)
→ 身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、健康保険証等)の提示が必要です。
※ 未成年(16歳~17歳)の方は、研究参加にあたり本人に加えて保護者等の同意が必要です、
(人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針の定めによる)。
購入できない人
・男性
・代理人
・研究参加に同意できない人
・妊娠している人
・妊娠が心配な性交から服用までの時間が72時間を超える人
・身体の状態によって緊急避妊薬が使用できない方(重篤な肝障害 など)
・性交同意年齢に達していない方(16歳未満)
恐らく、転売防止のためかと思います…
費用
・緊急避妊薬の購入費用は、購入者負担です(7,000~9,000円程度)。
※ 妊娠している可能性がある人は『妊娠検査薬』を使用することになる場合があります。
購入できる場所
現在、『許可を受けた薬局でのみ』購入が可能です。
下記サイトの『アンケート』を記入すると、『研究調査に対応している薬局』を知ることができます!
緊急避妊薬販売に係る環境整備のための調査事業(厚生労働省医薬局医薬品審査管理課委託事業)
まとめ
緊急避妊薬の試験販売について書きました。
試験販売の段階のため『対応している薬局はまだ少ない』ですが、今後増えていくと思います。
また、適正使用のために『薬剤師による詳しい聞き取り』が必要になるので、薬以外に患者との適切なコミュニケーションが重要になります。
薬剤師との『面談』や『アンケート』に回答することで心理的負担が生じる可能性があります。
例えば、男性薬剤師が対応する場合に『詳しい経緯』や『月経周期』などの聞き取りが難しいと感じます…
日々、変わりゆく薬局業界の変化に乗り遅れないようにしましょう!