薬機法を勉強中の方へ!医薬部外品の定義と広告表記について解説
こんにちは。アシオです。
2023年 12月より休職中のHSP気質の薬剤師です。(2024年4月現在)
医療系のウェブライティングをする際は『薬機法』を遵守する必要があります。
薬機法を勉強していると『医薬品』や『医薬部外品』、『化粧品』など似たような名前がたくさん出てきて頭が混乱しますよね…
今回は『医薬部外品の定義』と『表記例』についてまとめたいと思います。
・薬機法を勉強中の人
・『医薬部外品』定義や表記例について知りたい人
医薬部外品とは?
医薬部外品とは、薬機法上は概ね以下のように3つの分類で規定されている『人体に対する作用が緩和なもの』をいう(薬機法2条2項)。
(1) 以下の目的で使用されるもの
① 『吐きけ』、『その他の不快感』または『口臭』もしくは『体臭』の防止
(例) 口臭スプレー など
② 『あせも』、『ただれ』等の防止
(例) クリームやハンドジェル など
③ 『脱毛』の防止、『育毛』または『除毛』
(例) 発毛剤 など
(2) 人または動物の保険のためにする『ねずみ、はえ、蚊、ノミ、その他これらに類する生物』の防除の目的のために使用されるもの
(例) 殺虫剤 など
(3) その他、厚生労働大臣が指定するもの以下のもの。
平成21年2月6日厚生労働省告示第25号
(1) 胃の不快感を改善することが目的とされている物
(2) いびき防止薬
(3) 衛生上の用に供されることが目的とされている綿類(紙綿類を含む。)
(4) カルシウムを主たる有効成分とする保健薬((19)に掲げるものを除く。)
(5) 含嗽薬
(6) 健胃薬((1)及び(27)に掲げるものを除く。)
(7) 口腔咽喉薬((20)に掲げるものを除く。)
(8) コンタクトレンズ装着薬
(9) 殺菌消毒薬((15)に掲げるものを除く。)
(10) しもやけ・あかぎれ用薬((24)に掲げるものを除く。)
(11) 瀉下薬
(12) 消化薬((27)に掲げるものを除く。)
(13) 滋養強壮、虚弱体質の改善及び栄養補給が目的とされている物
(14) 生薬を主たる有効成分とする保健薬
(15) すり傷、切り傷、さし傷、かき傷、靴ずれ、創傷面等の消毒または保護に使用されることが目的とされている物
(16) 整腸薬((27)に掲げるものを除く。)
(17) 染毛剤
(18) ソフトコンタクトレンズ用消毒剤
(19) 肉体疲労時、中高年期等のビタミンまたはカルシウムの補給が目的とされている物
(20) のどの不快感を改善することが目的とされている物
(21) パーマネント・ウェーブ用剤
(22) 鼻づまり改善薬(外用剤に限る。)
(23) ビタミンを含有する保健薬((13)及び(19)に掲げるものを除く。)
(24) ひび、あかぎれ、あせも、ただれ、うおのめ、たこ、手足のあれ、かさつき等を改善することが目的とされている物
(25) 薬事法第二条第三項に規定する使用目的のほかに、にきび、肌荒れ、かぶれ、しもやけ等の防止または皮膚若しくは口腔の殺菌消毒に使用されることも併せて目的とされている物
(26) 浴用剤
(27) (6)、(12)または(16)に掲げる物のうち、いずれか二以上に該当するもの
薬用化粧品(医薬部外品)の広告
『品目ごとに承認』を受けて、承認の範囲内で広告表現することが可能である。
薬用化粧品の具体例については後掲の通りである。
シャンプー
・ふけ、かゆみを防ぐ。
・毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。
・毛髪・頭皮を清浄にする。
・毛髪・頭皮をすこやかに保つ、または毛髪をしなやかにする いずれか
リンス
・ふけ、かゆみを防ぐ。
・毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ。
・毛髪の水分・脂肪を補い保つ。
・裂毛・切毛・枝毛を防ぐ。
・毛髪・頭皮をすこやかに保つ、または毛髪をしなやかにする いずれか
化粧水
・肌荒れ。あれ性。油性肌。
・あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを防ぐ。
・かみそりまけを防ぐ。
・日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。
(作用機序によっては「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ。」も認められる。)
・日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。
・肌をひきしめる。肌を清浄にする。肌を整える。
・皮膚をすこやかに保つ。皮膚にうるおいを与える。
クリーム、乳液、ハンドクリーム、化粧用油
・肌荒れ。あれ性。油性肌。
・あせも・しもやけ・ひび・あかぎれ・にきびを防ぐ。
・かみそりまけを防ぐ。
・日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。
(作用機序によっては「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ。」も認められる。)
・日やけ・雪やけ後のほてりを防ぐ。
・皮膚をすこやかに保つ。皮膚にうるおいを与える。
・皮膚を保護する。皮膚の乾燥を防ぐ。
ひげそり用剤
・かみそりまけを防ぐ。
・皮膚を保護し、ひげをそりやすくする。
日やけ止め剤
・日やけ・雪やけによる肌あれを防ぐ。
・日やけ・雪やけを防ぐ。
・日やけによるしみ・そばかせうを防ぐ。
(作用機序によっては「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ。」も認められる。)
・皮膚を保護する。
パック
・肌あれ。あれ性。油性肌。
・にきびを防ぐ。
・日やけによるしみ・そばかすを防ぐ。
(作用機序によっては「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ。」も認められる。)
・日やけ・雪やけ後のほてるを防ぐ。
・肌をなめらかにする。
・皮膚を清浄にする。
薬用石けん(洗顔料を含む)(殺菌剤主剤、消炎剤主剤をあわせて配合するものを含む)
・皮膚の清浄・殺菌・消毒
・体臭・汗臭及びにきびを防ぐ。
(消炎剤主剤のもの)
・皮膚の清浄、にきび・かみそりまけ及び肌あれを防ぐ。
薬用化粧品(医薬部外品)は、上記の広告表現だけでなく、以下の条件を満たせば、種別に応じて化粧品の広告表現を行うこともできる。
① 医薬部外品本来の目的について
医薬部外品本来の目的が隠ぺいされて化粧品であるかのような誤解を与えないこと
② 化粧品的な使用方法等について
化粧品的な使用目的、用法で使用された場合に保健衛生上問題となるおそれのあるもの(殺菌剤配合のシャンプーまたは薬用石けんなど)ではないこと
③ 効能効果について
当該効能効果が医薬部外品の効能効果として『承認を受けたものであるか』のような誤認を与えないこと
まとめ
医薬部外品の定義について書きました。
『医薬品』や『化粧品』等、定義や広告可能表現に違いがあるので注意しましょう。
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引き続き、薬機法について解説していくので是非ご覧ください!