紅麹サプリ問題から見る健康食品の今後?消費者が気をつけるべき点
こんにちは。アシオです。
2023年 12月より休職中のHSP気質の薬剤師です。(2024年4月現在)
忙しいライフワークの中で、食生活をより良くするために『健康食品』を取り入れる方も多いと思います。
その中で、昨今(2024年4月)、小林製薬より発売されていた機能性表示食品『紅麹サプリ』を服用した多くの人が腎障害を発症したことで話題になりました。
今回は『紅麹サプリ問題』の概要とそれを元に我々消費者側が気をつけるべきポイントについて書きたいと思います。
・紅麹サプリ問題について知りたい人
・『機能性表示食品』を摂取する上で気をつけるべきポイントを知りたい人
機能性表示食品とは?
機能性表示食品とは、『事業者の責任』で科学的根拠を基に商品パッケージに機能性を表示するものとして消費者庁に届け出られた食品です。
国の審査(許可)はありません。
『安全性の確保』を前提とし『科学的根拠に基づいた機能性』が事業者の責任において表示されます。(食品表示基準2条1項10号)
紅麹サプリ問題の概要
さまざまなニュース記事を読み今回の『紅麹サプリ健康被害問題』の概要をまとめました。
・販売元は『小林製薬』
・『紅麹』の成分を含むサプリメント(機能性表示食品)
・上記を摂取した人の多くに『腎臓の病気』が発症
・死亡者 5名、入院者 235名 (2024年 4月16日 時点)
・関連商品について自主回収を実施
腎臓病の原因
腎臓病に至った原因は未だはっきりしていません。(2024年 4月16日 時点)
・紅麹由来のカビ毒(シトリニン)が原因という説
・製造過程で意図していない異物が混入していた説 など
さまざまな憶測が飛び交っています。
今回の一番の問題点
今回の事例の一番の問題点は、『健康被害の報告や収集の対応』が遅かったことが挙げられます。
なぜなら『何かしらの健康被害』が発生した場合に、自社の製品との因果関係を示すことが難しいためです。
一方、機能性表示食品については製造企業から『保健所』や『消費者庁』に報告することになっていますが、機能していないのが現状です。
消費者が気をつけるべき点
個人的に、『消費者が気をつけるべきポイント』は以下になるかと思います。
① 機能性表示食品について正しい知識を持つ!
機能性表示食品は『国の審査(許可)』が必要ありません。
あくまで『事業者の責任』で表示され発売されます。
しかし『人の手を加えて作られる食品』である以上、摂取後に幾つかの問題点が出てくることは少なくありません。
これは、『薬』でも『加工食品』でも同じです。
② あくまで補助的な役割であることを理解する!
機能性表示食品のようなサプリメントを摂取する人で多く見受けられるのが、『そのサプリを飲んでいるから大丈夫』という考えを持っていることです。
『コレステロールの吸収を穏やかにするサプリメント』を飲んでいるからコレステロールをたくさん摂って良いわけではありません。
また健康に良さそうな食品を摂れば、より健康な状態になれるわけではありません。
③ 情報をしっかり精査する!(フェイクニュースに騙されない)
SNSが発達した現在、さまざまな情報が飛び交います。
中には不安を煽るような『科学的根拠のない情報』が出回っています。
今回のケースであれば、『塩麹サプリと腎障害の関係』についてはっきりした根拠は未だ出ておらず憶測が飛び交っています。
大切なことは『多くの情報を精査』して、フェイクニュースを真に受けないようにすることです。
まとめ
『紅麹サプリ問題』を元に『機能性表示食品の概要』と『気をつけるべきポイント』について書きました。
今回の問題を受け、『機能性表示食品の今後の在り方』について見直されようとしています。
我々消費者側も、自分の口に入れる食品について責任を持つ必要があります。
個人的に『健康食品』に頼らなくても、健康を維持できる生活を国民全員が送れれば良いのかなと考えています。
『健康食品』について別記事にまとめているので興味がある方は是非ご覧ください!