ニキビ治療で処方される塗り薬の比較!特徴や違いについて解説

こんにちは。アシオです。
2023年 12月より休職中のHSP気質の薬剤師です。(2024年4月現在)
SNSで若手薬剤師向けの勉強アカウントを運営しています。

ニキビ治療は塗り薬(外用薬)がメインで使われます。
今回は、『ニキビ治療薬(外用薬)』の特徴や違いについて書きたいと思います。
・薬剤師1〜3年目の人
・『ニキビ治療薬(外用薬)』の特徴や違いを学びたい人

ニキビ(尋常性ざ瘡)
ニキビ(尋常性ざ瘡)とは?

ニキビ(尋常性ざ瘡)とは以下のサイクルで起こる皮膚疾患です。

① 毛穴の角質が厚くなる or 皮脂が過剰分泌される (白ニキビ : 閉鎖面ぽう)
② 毛穴の出口が詰まり皮脂が溜まる
→ 皮脂が酸化して黒くなる(黒ニキビ : 開放面ぽう)
③ アクネ菌が毛穴の中で増殖
→ 毛穴周辺で炎症が起きる(赤ニキビ : 赤色丘疹)
→ 膿が溜まる(黄ニキビ : 嚢胞)
ニキビ(尋常性ざ瘡)の原因

ニキビの原因は以下になります。
・皮脂の過剰な分泌(ホルモンバランス、高脂肪食)
→ 毛穴の詰まり
→ アクネ菌の増加
・肌のターンオーバー機能の低下
ニキビ治療薬(外用薬)の比較
ニキビ治療薬(外用薬)には『べピオゲル、べピオローション(過酸化ベンゾイル)』、『デュアック配合ゲル(クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル)』、『ディフェリンゲル(アダパレン)』、『エピディオゲル(アダパレン+過酸化ベンゾイル)』があります。
べピオゲル、べピオローション(過酸化ベンゾイル)
デュアック配合ゲル(クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル)
適応 : 尋常性ざ瘡
ディフェリンゲル(アダパレン)
適応 : 尋常性ざ瘡
エピディオゲル(アダパレン+過酸化ベンゾイル)
適応 : 尋常性ざ瘡
ニキビ外用薬の副作用頻度
ニキビ外用薬の副作用発現頻度は以下になります。
まとめ
ニキビ治療薬(外用薬)の特徴や違いについてまとめました。
・べピオゲル、べピオローション(過酸化ベンゾイル)は、初期のニキビに効果的。漂白作用と光線過敏症に注意!
・デュアック配合ゲル(クリンダマイシン+過酸化ベンゾイル)は、クリンダマイシンの抗菌作用+抗炎症作用で重症のざ瘡へ効果的。
・ディフェリンゲル(アダパレン)は、幅広いニキビ(軽症〜重症)へ効果的。妊婦に禁忌!
・エピディオゲル(アダパレン+過酸化ベンゾイル)は、強い殺菌作用+角化細胞分化抑制作用!副作用頻度多い!
共通して『肌への刺激感』等が副作用として挙げられますが、使い続けることで落ち着くものとなっています。

実際に使い始めた患者さんへの聞き取りでは、『刺激感』や『落屑』の副作用は稀な印象です…
引き続き皮膚科領域の薬についてまとめていくので是非ご覧ください!




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