意外と見逃しやすい目薬のpH?pH値が使用感にもたらす影響
こんにちは。アシオです。
2023年12月に心身的な体調不良を発症して休職…(2024年4月末まで)
その後、約4年勤めた調剤薬局を退職したHSP気質の薬剤師です。
SNSで若手薬剤師向けの勉強アカウントを運営しています。
点眼薬が処方されたときに、意外と見逃しがちなのが『pH値』です。
目薬のpH値は『目薬の使用感』に直接的に関わります!
今回は、『点眼薬のpH値が使用感にもたらす影響』について書きたいと思います。
・薬剤師1〜3年目の人
・『点眼薬のpHが使用感にもたらす影響』について学びたい人
点眼薬とpH
点眼薬のpH値は『沁みやすさ』に関わります!
ヒトの涙液のPhは『約7.5〜8.0(弱アルカリ性)』と言われています。
この値(pH7.5〜8.0に近いほど『沁みにくい』と言われています。
ミドリンM点眼薬 と トロピカミド点眼薬「日点」
ミドリンM点眼薬とトロピカミド点眼薬「日点」は『先発医薬品と後発医薬品の関係』ですが、pH値が大きく異なります。
ミドリンM点眼液0.4% (先発医薬品)
適応 : 診断または治療を目的とする散瞳と調節麻痺
pH値 : 4.5〜5.8
トロピカミド点眼薬0.4%「日点」(後発医薬品)
適応 : 診断または治療を目的とする散瞳と調節麻痺
pH値 : 6.0〜7.0
トロピカミド点眼液の方が『涙液に近いpH値』のため沁みにくいです!
2種類以上出たときは?
2種類以上の点眼薬が出たときは『中性に近いもの』から順番に使用しましょう!
まとめ
意外と見逃しやすい『点眼薬のpH値』について書きました。
同じ薬効の点眼薬でも『先発品と後発品』でpH値が異なる場合もあります。
使用感について相談を受けた場合は、変更を提案してみるといいかもしれません!
引き続き小児科領域の薬についてまとめていくので是非ご覧ください!
今回の記事を書くにあたり『下記図書』を参考にしました!
分かりやすくまとまった良書なのでご興味ある方は是非手に取ってきてください!