【薬剤師向け】SDAMとは何か? レキサルティ(ブレクスピプラゾール)の特徴をアリピプラゾールと比較して解説!
こんにちは。フリーランス薬剤師のハルです。
フリーランス薬剤師は「即戦力」としての勤務が求められるため、幅広い知識が必要となります!
今回は『SDAM(セロトニン・ドパミン アクティブ モジュレーター)の特徴』について書きたいと思います。
・薬剤師1〜3年目の人
・SDAM の特徴について学びたい人
SDAMとは?

SDAM(Serotonin Dopamine Activity Modulator)は『セロトニン・ドパミン アクティブ モジュレーター』の略称で、2021年 11月発売の比較的新しいタイプの統合失調症治療薬です!
SDAMの作用機序

作用 ① 5-HT1A 受容体 パーシャルアゴニスト作用(部分作動)
→ 抗不安作用、抗うつ作用、認知機能の調節
作用 ② 5-HT2A 受容体 アンタゴニスト作用(遮断)
→ 統合失調症 陰性症状(無気力、自閉、意欲低下) の改善
+ 錐体外路障害 の軽減
作用 ③ ドパミンD2 受容体 パーシャルアゴニスト作用(部分作動)
→ 統合失調症 陽性症状(幻覚、妄想、興奮、易刺激性) の改善

アリピプラゾール(ドパミンD2部分作動薬)とSDA(セロトニン・ドパミン 拮抗薬)のそれぞれの特性を併せ持つ作用機序を有します!
◉ 適応
・統合失調症
・双極性障害における躁状態の改善
・うつ病、うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合のみ)
・小児期の自閉スペクトラム症に伴う易刺激性
◉ 特徴
① ドパミン作動性神経伝達が過剰な場合 → アンタゴニスト(拮抗薬) として作用、低下している場合 → アゴニスト(作動薬)として作用
② D2受容体に対する親和性が高く、内因性ドーパミンと容易に置換して結合
③ 鎮静効果が弱い!(過鎮静をきたさない)
◉ 主な副作用
・アカシジア
・不眠
・体重増加

SDAMの特徴
レキサルティ(ブレクスピプラゾール)
◉ 規格:1mg、2mg、0.5mg(OD錠のみ)
◉ Tmax:約 6時間
◉ 半減期(t 1/2):約 54時間
◉ 適応
・統合失調症
・うつ病、うつ状態(既存治療で十分な効果が認められない場合のみ)
・”アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感” “易刺激性” “興奮” に起因する過活動 または 攻撃的言動 (2024 9月〜)
◉ 特徴
① ドパミン・パーシャルアゴニスト(DPA)とセロトニン・ドパミン アンタゴニスト(SDA)の特性を併せ持つ!
② アリピプラゾールと比較してドパミンD2受容体への固有活性が低い!
→ D2受容体 刺激作用に起因する”興奮“、”易刺激性“を軽減!(治療初期の脱落が少ない)
③ 主観的な副作用(体重増加、眠気、手の振え、性機能障害)や 服用回数(1日1回)、錠数(1錠)が少ないため服用継続がしやすい!
◉ 主な副作用 (副作用頻度は少ない)
・体重増加
・眠気
・手の震え
・性機能障害
◉ 禁忌
・アドレナリン、ボスミンを投与中の患者
→ アドレナリンの作用を逆転させ、血圧降下を起こすおそれがある
・昏睡状態の患者
・バルビツール酸誘導体・麻酔剤等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者

治療初期に稀ですが”頭痛“が現れることがあるので、ひどい場合は医師に相談するように説明しましょう!
まとめ
SDAM(レキサルティ)の特徴についてまとめました。
・統合失調症だけでなく、『うつ病,うつ状態』の適応あり!
・2024年9月から“アルツハイマー型認知症に伴う焦燥感” “易刺激性” “興奮” に起因する過活動 または 攻撃的言動 の適応が追加!
・ドパミン・パーシャルアゴニスト(DPA)とセロトニン・ドパミン アンタゴニスト(SDA)の特性を併せ持つ!
・主観的な副作用(体重増加、眠気、手の振え、性機能障害)や 服用回数、錠数が少ないため服用継続がしやすい!
引き続き、精神科領域の薬についてまとめていくので是非ご覧ください!

今回の記事を書くにあたり『下記図書』を参考にしました!
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