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緊急避妊薬
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緊急避妊薬とは?概要と服用時の注意点について薬剤師が解説

アシオ / 薬剤師 / 医療ライター
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こんにちは。アシオです。

2023年 12月より休職中のHSP気質の薬剤師です。(2024年4月現在)

2023年11月28日より一部の薬局にて『医師の処方箋がなくても緊急避妊薬(アフターピル)を適正に販売できるか』の調査研究が始まりました。

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今回は緊急避妊薬の『概要』と『服用時の注意点』について書きたいと思います。

こんな方に読んでほしい

・緊急避妊薬(アフターピル)について知りたい人
・緊急避妊薬を薬局で購入する際の注意点を知りたい人

緊急避妊薬とは?

緊急避妊薬とは、妊娠の心配がある『性交から72時間以内』に服用することで避妊効果を得る薬です。

主に『排卵を遅らせる』ことにより妊娠する可能性を低くします。

性交後、服用が早ければ早いほど避妊効果が高くなります。

ノルレボ錠(レボノルゲストレル)

クリニックなどで処方される緊急避妊薬として、以下の2つが出されることが多いです。

ノルレボ錠1.5mgが『先発医薬品』レボノルゲストレル錠が『ジェネリック医薬品(後発医薬品)』となります。

ノルレボ錠1.5mg(レボノルゲストレル)

レボノルゲストレル錠15mg『F』

服用タイミング

緊急避妊薬は、『性交後72時間以内』に1回1錠服用します。

ノルレボ錠1.5mg 添付文書より

6.用法及び用量

性交後72時間以内にレボノルゲストレルとして1.5mgを1回経口投与する。

副作用

報告されている副作用には以下のようなものがあります。

・頭痛(12.3%)
・傾眠(5%以上)
・消退出血(46.2%)
・不正子宮出血(13.8%)
・悪心(5%以上)
・倦怠感(5%以上)
 など

注意点

① 妊娠阻止率は100%ではない!

緊急避妊薬の妊娠阻止率は『約80%』です。

そのため、3週間経過しても月経が来なければ妊娠の可能性があります。
市販の妊娠検査薬で調べる産婦人科を受診しましょう。)

ノルレボ錠1.5mg 添付文書より

5. 効能又は効果に関連する注意

5.1 本剤投与により完全に妊娠を阻止することはできない。
5.2 本剤は、避妊措置に失敗したまたは避妊措置を講じなかった性交後に緊急的に用いるものであり、通常の経口避妊薬のように計画的に妊娠を回避するものではない。

② 服用後2時間以内に嘔吐した場合は追加服用が必要

緊急避妊薬を服用しても『2時間以内に嘔吐』してしまった場合は、薬の効果が発揮できないため追加服用が必要です。

③ 次回月経までに避妊せず性交した場合も追加服用が必要

緊急避妊薬は『排卵を数日遅らせる薬』です。

そのため、その後避妊せずに性交してしまった場合は、改めて緊急避妊薬を追加で服用する必要があります。

④ 肝機能、腎機能、心疾患を持つ人

肝臓や腎臓の機能が低下している人』や『心疾患を有する人』は注意が必要です。

ノルレボ錠1.5mg 添付文書より

8.3 本剤の投与に際しては、以下の点を確認すること。

問診等による『肝機能異常』、『心疾患』、『腎疾患』及び『その既往歴』の有無。

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心疾患またはその既往歴のある患者
ナトリウムまたは体液の貯留により症状が増悪することがある。

9.1.2 重度の消化管障害または消化管の吸収不良症候群のある患者
本剤の有効性が期待できないおそれがある。

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎疾患またはその既往歴のある患者
ナトリウムまたは体液の貯留により症状が増悪することがある。

9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者投与しないこと。
代謝能が低下しており肝臓への負担が増加するため、症状が増悪することがある。

妊娠の可能性があっても飲んで大丈夫?

結論として、妊娠の可能性がる状態で飲んでも『胎児に影響は見られなかった』との報告があります。

ノルレボ錠1.5mg 添付文書より

9.5 妊婦

9.5.1
投与しないこと。既に成立した妊娠には、本剤の有効性は期待できない
9.5.2
海外で実施された観察研究において、レボノルゲストレルを緊急避妊に使用したにもかかわらず妊娠に至った場合の児の奇形、流産等の発現割合は、非投与の場合と比較して差は認められなかったとの報告がある

引用:https://pins.japic.or.jp/pdf/newPINS/00066208.pdf

まとめ

緊急避妊薬についての『概要』と『注意点』まとめました。

緊急避妊薬は『性行後72時間以内』に飲まなければいけないため、処方箋がなければもらえないことがしばしば問題視されていました。

2023年11月より、国の許可を得た薬局で試験的に販売ができるようになりました。

恐らく、今後は薬局で緊急避妊薬の購入ができるようになるでしょう。

一方、『購入のハードルが下がることで起こる弊害』も考慮しなければなりません。

・いざとなれば飲めば良いという心理的な要因で、普段の避妊が疎かになる
(妊娠阻止率は100%ではない)

・転売目的で虚偽の購入者が現れる可能性
 など

適切な販売のために『薬剤師による聞き取り』と『説明』が重要となります。

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アシオ
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HSP薬剤師/医療ライター/ブロガー
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