【薬剤師向け!】中時間作用型ベンゾジアゼピン系抗不安薬の比較!ソラナックス・ワイパックス・レキソタンの違いを徹底解説!
こんにちは。フリーランス薬剤師のハルです。
フリーランス薬剤師は「即戦力」としての勤務が求められるため、幅広い知識が必要となります!
抗不安薬は品目が多く、『作用時間』や『薬効の比較』を覚えるのが難しい分野です…
今回は抗不安薬の中でも『中時間作用型』に絞って使い分けなどをまとめたいと思います。
・薬剤師1〜3年目の人
・抗不安薬の使い分けに自信がない人
・短時間作用型 抗不安薬の使い分けを勉強したい人
抗不安薬(マイナートランキライザー)とは?

抗不安薬とは『別名:マイナートランキライザー』と言い、主に『神経症』や『うつ病』、『心身症』などに利用されます。
『比較的軽度の不安の緩和』や『気分を落ち着かせる』などに使うことが多いです。
ジアゼパム等価換算
『ジアゼパム等価換算』とは、抗不安薬を比較するために『ジアゼパムを基準に換算したもの』です。
下記表は『中時間作用型抗不安薬』とジアゼパムの換算値を比較したものになります。
| 薬品名 | 換算値 |
| アルプラゾラム(ソラナックス、コンスタン) | 0.8 |
| ロラゼパム(ワイパックス) | 1.2 |
| ブロマゼパム(レキソタン) | 2.5 |
| ジアゼパム(セルシン、ホリゾン) | 5 |
引用:本当にわかる精神科の薬 はじめの一歩

中時間作用型 抗不安薬の比較
ロラゼパム(ワイパックス)
◉ 規格:0.5mg、1mg
◉ 適応
・『神経症』における 不安・緊張・抑うつ
・『心身症』(自律神経失調症、心臓神経症)における 身体症候 並び 不安・緊張・抑うつ
◉ Tmax = 2時間
◉ T 1/2(半減期) = 12時間
◉ ジアゼパム等価換算:1.2
◉ 『ジアゼパム』と比較したそれぞれの作用
| 抗不安作用 | 筋弛緩作用 | 鎮静・催眠作用 | 抗痙攣作用 | 静穏作用 (馴化作用) |
| 強い | やや弱い | やや強い | 中等度 | 中等度 |
本当にわかる 精神科の薬 はじめの一歩
◉ 特徴
① ジアゼパムより低用量で明瞭な抗不安作用を有する !
・ 神経症 → ジアゼパムと” 同等”
・ 抑うつ、心気症 → ジアゼパムより優れている!
(※ ロラゼパム0.5mg と ジアゼパム2mg の用量比で行った二重盲検比較試験の結果)
② ” 抗痙攣作用 “、” 筋弛緩作用 “、”馴化作用” も有する!
③ 代謝経路が単純!(グルクロン酸抱合 のみ)
(代謝が容易なため、『高齢者』や『肝機能障害』の人にも使いやすい!)
アルプラゾラム(ソラナックス、コンスタン)
◉ 規格:4mg、8mg
◉ 適応
・『心身症』(胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、自律神経失調症)における 身体症候ならびに 不安・緊張・抑うつ・睡眠障害
◉ Tmax = 2時間
◉ T 1/2(半減期) = 14時間
◉ ジアゼパム等価換算:0.8
◉ 『ジアゼパム』と比較したそれぞれの作用
| 抗不安作用 | 筋弛緩作用 | 鎮静・催眠作用 | 抗痙攣作用 | 静穏作用 (馴化作用) |
| とても強い | 強い | とても強い | 強い | とても強い |
本当にわかる 精神科の薬 はじめの一歩
◉ 特徴
① ジアゼパムと比べて作用が” 強力 “!
(筋弛緩作用:1.5〜3倍、鎮痛・催眠作用:4〜7倍、抗コンフリクト作用:2倍、馴化作用:2.5〜7倍、抗痙攣作用:1.5倍)
② パニック発作時の頓服で用いられることが多い!
③ 高齢者 → 1回0.4mg 1〜2回より開始。最大 1.2mg まで。(眠気、フラつきの恐れ)
④ 依存性に注意
ブロマゼパム(レキソタン)
◉ 規格:1mg、2mg、5mg
◉ 適応
・『神経症』における 不安・緊張・抑うつ及び強迫・恐怖
・『うつ病』における 不安・緊張
・『心身症』(高血圧症、消化器疾患、自律神経失調症)における 身体症候並びに 不安・緊張・抑うつ及び睡眠障害
・麻酔前投薬
◉ Tmax = 1時間
◉ T 1/2(半減期) = 20時間
◉ ジアゼパム等価換算:2.5
◉ 『ジアゼパム』と比較したそれぞれの作用
| 抗不安作用 | 筋弛緩作用 | 鎮静・催眠作用 | 抗痙攣作用 | 静穏作用 (馴化作用) |
| とても強い | 強い | 強い | 強い | とても強い |
本当にわかる 精神科の薬 はじめの一歩
◉ 特徴
① ” 静穏作用 “あるいは ” 抗不安作用 “はジアゼパムと比べて 5倍!
② ” 催眠作用 “、” 筋弛緩作用 “、” 抗痙攣作用 “は 2倍!
③ 神経症においては”強迫・恐怖症状“に対して優れた効果を示す!
④ 使用用量に幅があり、投与量を調節しやすい!
⑤ 副作用 → ジアゼパムと“同等“!
まとめ
『中時間作用型抗不安薬』の特徴や違いについてまとめました!
・ロラゼパム(ワイパックス)は、『強い抗不安作用』と『容易な代謝経路』のため高齢者や肝機能障害者にも使いやすいです!
・アルプラゾラム(ソラナックス、コンスタン)は、『中間型抗不安薬の中で一番強い抗不安作用』を有します!
・ブロマゼパム(レキソタン)は『適応も広く』、『使用量に幅がある』ため調節がしやすいです!
引き続き、抗不安薬についてまとめていくので是非ご覧ください!

今回の記事を書くにあたり『下記図書』を参考にしました!
分かりやすくまとまった良書なのでご興味ある方は是非手に取ってきてください!



